高齢者の肺炎、意外なサイン

先日、とある施設に入居中であるご高齢の方への往診依頼をいただきました。
しかし前日にご家族からお電話があり、肺炎で入院されたとのことで、往診は見送りとなりました。
誤嚥性肺炎だそうです。
感染性の肺炎も脅威ですが、高齢者にとって最も怖いのが気管に食べ物や胃の内容物が誤って入ったことによって起こる、この誤嚥性肺炎です。
発熱や呼吸が苦しそう、咳、痰が出るなどのサインがあれば、ご家族や介護の方にも分かりやすいのですが、ご高齢の方だとそれらの明確な徴候が出ない場合も多いようです。
明確な呼吸困難がなくても不自然な呼吸をしていたり(肩で息をしていたりや呼吸の際に頚部の筋肉が緊張しているなど)、通常よりもしんどそうで反応が鈍かったり、食事を飲み込みにくくなったりと一見肺炎とは関係ない徴候が見られる場合もあります。
高齢者の肺炎の際には、熱がないのにいつもより脈拍が極端に早い場合も見受けられます。
ご家庭での介護・看護、施設や病院にお見舞いに行かれた際に、少しでもおかしいなと思ったら躊躇せず、医師・看護師や施設のスタッフに相談してください。
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ヅカ

(ヅラじゃありません・・・つまらないですね。)ヅカです。
「ヅカ」とは宝塚歌劇団の略称であります。
以前の日記にも書きましたが、実は宝塚歌劇をちょくちょく観に行っておりまして・・・
実は先日も宙組公演『誰がために鐘は鳴る』を、先月には星組の『愛と青春の旅だち』を観劇しました。(行き過ぎてる?!)
何度観てもいいですね。
他の舞台よりも圧倒的に華やかで、理屈抜きに楽しめます。
私は特定の誰かを応援している訳ではないのですが、嫁が贔屓にしている方が来年にトップになるそうで、来年もきっと観に行くことになると思います。
女性ばかりではなく、いつも眉間にシワを寄せているような、ストレス一杯のオジサマに是非お忍びで行ってほしいと思います。
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学会終了

昨日、日本鍼灸史学会にて何とか無事に自分の演題を発表することができました。
今回で3回の発表ですが、すごく緊張しました。
去年は準備不足と頭が興奮しすぎて、学会前に55時間も連続して起きているという、危険な新記録を樹立してしまいました。しかし今年は徹夜することもなく、体調も崩さずに終えられたことに、まずはホッとしています(内容的には、まだまだでしょうが・・・)。
今学会では、東海大学の渡部教授の特別講演が、とても興味深く印象に残っております。
鍼灸と直接的には関係の薄いテーマではありましたが、それが逆に大学時代の教室にタイムスリップしたような感覚をおぼえ、良い刺激になりました。
今回の発表にあたり、ご指導いただいた先生方に感謝の気持ちで一杯です。
ありがとうございました。
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バレエよりバレー、そしてPDF化

先日、閉幕した世界バレー、久々に興奮しました。
芸術に縁遠い私にとっては、バレエよりもやっぱりバレー(ボール)なんです。
選手達も格好良かったですが、俳優の白竜さん似の真鍋監督も渋くてファンになりました。
その真鍋さんが、iPadを片手に最新のデータを参考にしながら采配を執る姿も印象的でした。
私はメカに疎いのですが、iPadなどの端末には期待しています。
今は今週末の学会発表に備え、準備をしているのですが、自宅にほとんどの本や辞書の類を置いているので、治療院で空き時間に勉強をしたいに、なかなかはかどりません。
こんな時に、専門書や辞書がPDF化されて、iPad等の端末に入れ持ち運べたらどれだけ便利でしょう。
よく鍼灸の勉強会でも話題になっています。
既に、専門書をPDF化する研究者も多いとか。
ただPDF化するには、時間と手間がかかります。
なので既に原本をスキャナーで読み込んでくれる業者が存在しています。
読み込むには、本を裁断する必要があり、原本は返却されないそうです。
こういう形態が普及したら、著作権侵害の問題がより深刻になることは必至でしょう。
一般人の方のデメリットは、紙で読むよりも、眼精疲労がキツイ位でしょうか。
う~ん、長期的には作家・出版産業等が打撃を受け、活字文化が衰退するのが怖いけど。
とにかく、治療院での勉強が不便なんですね。
そもそも患者さんの予約が朝から晩までビッシリ詰まれば、勉強する間もなくなるんですけど・・・。
嬉しいけど、それはそれで困るかも。
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美容の鍼は効きますけども

鍼灸業界では数年前から美容ブームです。
美顔目的の鍼(以下、美顔鍼)が業界内で流行ってるんです。(残念ながら世間には浸透していないようですが・・・)
美顔鍼は、一般的に顔のツボや筋肉に細い鍼を刺し、一定時間置いておく治療が一般的なようです。
中には鍼に通電したり、お灸を併用する鍼灸師もいるようです。
どの方法でも即効性があり、くすみやたるみ等が改善されます。
しかも、最近は超極細鍼も開発され、無痛の施術なのです。
ただ、エステでのフェイシャルマッサージと比べて、美顔鍼がどれほど優れているかは不明です。(筋肉や神経を直接的に刺激できる点では、鍼の方がが優れてます。)
顔のマッサージも即効性がありますし、何よりも施術が気持ちいい。(気持ち良さでは、鍼は確実に負けてる。)
どちらにしても、残念なことに美顔鍼にしてもエステにしても効果は永続的ではありません(美顔鍼の方が効果が続くと思うけど・・・)。
経済的に余裕があり、定期的に受けられる人はいいのですが、今のご時世なかなか難しい方も多いと思います。
でも、大丈夫!(いや、たぶん大丈夫かも・・・)
仕事柄、中高年や高齢の女性と接する機会が多く、観察していると、日頃からあまり手入れをしていなくても肌がキレイな方、バッチリ手入れをされていてもそれほどでもない方(ゴメンなさい・・・)がいらっしゃいます。
どうやら、日常の化粧品やマッサージ等に関わらず、厳然として持って生まれた肌質というか体質は存在しているようです。
加えて、顔の色艶、肌理などは、その人の現在のお体の状況や生活習慣等を如実に映し出すものでもあり、内側がを整えることが重要なポイントです。
持って生まれた肌のベース自体を変化させるのは困難でしょうが、食事・睡眠・運動等の生活習慣改善や日常のストレスをコントロールすることこそが、長い目で見れば、エステや美顔鍼や高級な化粧品を上回るものだと思います。
(人体は顔面だけで成立している訳ではありませんので、顔だけケアしても仕方ないのは当然なのですね)
当院では美顔鍼のコースはありませんが、顔面の諸症状を内側の問題の表われと捉え、中国医学で言う内側・五蔵(五臓)のアンバランスを是正する治療を行っています。(はい、ズバリ宣伝です。)
もしも生活習慣改善で効果が上がらなければ、一度、当院のような体質改善的な施術を行っている鍼灸院へ相談してみるのも手かも。

令和4年10月加筆 この記事から10数年経過しましたが、美容鍼を研究、実践してきた鍼灸師の先生方のご努力のお陰で、技術も理論も進歩し、当時より格段に効果が高いものになっています。

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