小児鍼(小児針、小児はり)

夜泣き、疳の虫などでお悩みのお母様がネットで調べて、小児鍼を受けに当院へもお見えになります。

小児鍼(小児はり)は、大阪中部・南部ではそこそこ有名なのですが、豊中などの北摂地区ではあまり知られていないようです。
しかしネットの普及とともに、豊中でも徐々に知られてくるようになりました。

小児はりは、大人と違い、鍼を刺すことはしません。

皮膚を鍼でこするだけのシンプルで安全な方法です。
乳幼児は大人と違い、皮膚刺激だけで十分に効果が上がります。

特に上背部を鍼で擦過し、他には症状により、前腕、下腿、腹部、胸部、腰部を鍼で擦過します(鍼の尖っていない部分でこする)。
てい鍼
当院では乳幼児には基本的にこの鍼を使用します。
小児鍼に使う長柄鍼
この鍼も併用。人差し指に沿わせて持ち、皮膚を擦過します。マッチ箱の方が目立ってますね(笑)

対象の症状は、大阪で「疳の虫(かんのむし)」と呼ばれる、夜泣き、夜驚症、かんしゃく、奇声上げる等の神経過敏や小児の神経症ような症状です。
他の小児疾患にもそこそこ効くようですが、昔から「疳の虫」に効果が高いと言われています。

※小児はりは難病や万病が治るような施術ではありません。

小児はりは3日連続で(もしくはなるべく日を空けずに3回)行うのが効果的です。
軽いものであれば、2、3回で効果が出ます。

もしも3回で改善されなければ、保護者と相談の上、中止もしくは少し日を空けて2、3回行います。

計5、6回行って効果が出ないようであれば、当院での施術を中止することをお勧めしています。

そもそも、夜泣き等の症状は赤ちゃんの成長過程で一過性に起きるものであり、病気ではありません。ほとんどの場合は成長に従い、解消されていくからです。
長期間の施術により改善した場合では、鍼の効果というよりも、症状が自然消失しまったケースがほとんどだと思います。
保護者の方は心身ともに疲労が絶えずに大変でしょうが、もう少し我慢して経過を見ることも大切です。
私にも子供がおり、妻も鍼灸師なのですが、夜泣きや癇癪を起した我が子に鍼をしたことはありません(まぁ、忙しかったのもあるのですが…)。

生命力旺盛な赤ちゃんへの鍼よりも、むしろ育児に疲れ切った保護者への鍼治療の方が大事です。

とにかく赤ちゃんの症状は時間の経過とともに自然に収まることが大半ですので、保護者の不安を煽って、ダラダラと無駄に長引かせることは絶対にしません。

当院の施術で症状が治まったり改善した場合は、ご家庭で出来る施術法をご指導いたします。
(あとはスキンシップの一環として、ご家庭でケアしてあげましょう!)

幼児になり成長してくると簡単な脈診も可能になってくるので、皮膚への刺激ではなく、体質に応じたツボに鍼も加えます(無痛です)。

費用は未就学児童1回税込み2000円です。
所要時間は5~10分です。

当院は基本的に大人の為の治療院ですので、積極的に行ってはおりませんが、何故かお子様も来院されます。(※小児鍼のメニューは将来的に廃止するかもしれません。)

本当は妻が小児針をやればお子様も喜ぶのでしょうが、残念ながら、子供をあやすのが下手なでっかいオッサン(院長)が担当しております(笑)。
当院で大人にも行う「散鍼」という手技に小児針は似ているので、小児針自体は得意です。
しかし私は鍼灸以外のこと(育児相談など)には全く自信がありません。育児の相談は公的な専門窓口にお願いいたします。

また遠方の方は、お断りしています。近隣でお探しください。
ホームページに情報はなくても、小児鍼をする鍼灸師はおりますので、電話で問い合わせてみてください。